よく噛んで食べることによる効果は、ただ単に食事を美味しくいただくことだけではありません。よく噛むことは体の健康だけでなく、脳の活性化にも大きな影響を与えます。今回は「よく噛むこと」に焦点を当ててみたいと思います。

よく噛まないと、どんな影響が出る?

・消化不良を引き起こす・・・昔はよく「30回は噛むようにしなさい」と言われたものです。よく噛むと唾液がたっぷりと分泌され、噛んですり潰した食べ物と混ざりあって、胃へと送り込まれます。しかしよく噛まないと唾液が十分に分泌されず、丸飲みに近い状態で飲み込むことになります。特に繊維質など噛み応えのある食材は、2、3回噛んだだけでは十分にすり潰されず、形が大きく残ったまま飲み込むことになります。よく噛まないで飲み込むと、消化不良の原因になってしまいます。

・脳の活性化を妨げる・・・よく噛むことで、脳に刺激が伝わって脳の働きを活性化させます。しかしよく噛まない、あるいは歯が抜けてしまった、総入れ歯で噛みにくいなどといった状態が続くと、脳が活性化されず、認知症などを引き起こすリスクが高まると言われています。

・メタボなど生活習慣病になりやすい・・・よく噛むと、満腹感を得ることができます。そのため食べ過ぎを防止し、肥満になりにくい体質を作ることが可能となります。しかしよく噛まずにかき込むように食べ物を次から次へとお口の中へ入れていると、満腹感を得ることができません。その結果、いつまでも食べ続けることになり、メタボになってしまう恐れがあります。よく噛んで食べることは、肥満防止に非常に有効なのです。

・集中力に欠ける・・・脳の活性化に関連することですが、よく噛むと記憶力や集中力がアップし、能力以上の力を発揮する事ができます。しかしよく噛まない、だらだら食べることで脳が刺激を受けずボーっとしてしまい、集中力に欠けてしまいます。

・唾液が分泌されにくく、むし歯リスクが高まる・・・よく噛むと唾液がたくさん分泌され、お口の中の細菌が唾液で流されて胃に入ります。ところがあまり噛まずに食事を行うと唾液の分泌量が減り、むし歯リスクが高まります。

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しっかり噛むことは、体の健康の基本です

最近ではファストフードや手軽に食べられるジャンクフードが主体となり、あまり噛まずに飲み込んでしまう傾向が強くなっています。その結果、ボーっとして集中力に欠けたり、すぐキレてしまうお子さんが増えたりと、マイナス要素ばかりが目につきます。

またむし歯だけでなく、体の健康にも影響が出てしまいます。よく噛んで食べることは、脳の働きを活性化させ、体の健康へと導きます。しっかり噛むことを意識することがとても大切です。また、歯が抜けたままの状態で歯しっかり噛むことができません。歯が抜けてしまったら放置せず、すぐに歯科医院を受診して下さい。

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