あらゆる砂糖は避けるべきだ。砂糖の代わりになる甘味料、例えば、生の甘藷糖(サトウキビ糖)、
グルコース、デキストロース(D型グルコース)、糖蜜(モラス)、キャラメル、果糖(フルクトース)
、コーンシロップ、デート(ナツメヤシ)シロップ、米シロップ、小麦シロップなども避けるべきだ。
砂糖を摂ると血糖が上昇する。そしてその血糖を元に下げるため、膵臓がインスリンという名前
のホルモンを生成する。インスリンが生成され過ぎると病気になり、身体はインスリンへの抵抗
力(インスリン耐性)を備えるようになる。

中年になって身体が疲弊して初めて、このバランス機能が阻害されていることに気付くことになる。
そして、カンジタ、低血糖、血行不良、過度の口渇、過度の空腹感、多尿、便秘、鼓腸(ガスがたま
る)、アレルギー、皮膚の問題、高血圧、心拍異常、悪玉コレステロール、肥満など、さまざまな糖
尿病予備軍の症状が出現してくるだろう。それでも多くの人は、こうした症状と食べ物が関係あると
は思わず、医者に行って治療を受ける。だが、副作用で新たな問題が生じるか、症状を悪化させる
だけになる。

糖の摂り過ぎはグルコースとインスリンの値を上げる。さらに悪いことに、インスリン耐性は、イン
スリンの効果を次第に弱くするという悪循環を生じさせる。あまり膵臓を酷使してインスリンを長く
多く生成させると、最後には消耗して作動しなくなる。そうなると血液にインスリンを注入しなけれ
ばならなくなる。これが「糖尿病」である。砂糖は、あなたが想像している以上に病気の原因になる
ウィルス、酵母菌(イースト)、癌細胞の大好物・エサが砂糖だ。

砂糖業界が「砂糖は筋肉に良い」という神話を宣伝しているのをよく見かける。これは半分真実の
巧妙な表現だ。食品をエネルギーとして利用するには、身体が食べ物をグルコースに変換する必
要がある。グルコースは、筋肉の発達には不可欠だ。だから「砂糖は良いですよ」と製糖会社は言
っている。だが製糖会社は、体内で生成される「間接吸収の糖」(血流にゆっくりと放たれる)と、極
めて有害な体外の「高速吸収の糖」(ダイレクトに血糖を上昇させる。実は、筋肉を攻撃する)の
違いを区別していない。あくまでホールフード〔自然のまま丸ごと食べること〕を前提にして、体内
で生成される糖に意味がある。砂糖の代用品を好む人たちの中には、生の甘藷糖や糖蜜(モラス)
がミネラルを含んでいて健康に良いという通説が根強くある。完全に間違っているわけではないが、
生の甘藷糖や糖蜜が血糖におよぼす悪影響は、好影響よりも遥かに大きい。そうした人たちも、彼ら
なりの砂糖中毒の犠牲者になっており、そのために、店で売っている食品のせっかくの良い効果が
大部分打ち消されてしまっている。

【牛久東洋医学クリニック院長 内海聡先生の記事より】