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中学生からの矯正

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● 歯に優しいティップエッジ・テクニック(ブラケット&ワイヤー矯正)
  Differential Straight-Technique “Tip-Edge Technique”

ティップエッジブラケット

●エッジワイズ・テクニック エッジワイズ法(Edgewise technique)とは,現在の歯科矯正治療テクニックの中で最も基礎的で且つポピュラーなもので、ほとんどの矯正歯科医がこの方法で治療を行っています。歯の表面にブラケットと呼ばれる金属のボタンを接着し、そのブラケットにワイヤーを通して、歯並びを整えていく方法です。エッジワイズ法は、現代歯列矯正の父「アングル先生:Angle.E.H.」によって1929年頃体系づけられました。その後改良が重ねられ、エッジワイズブラケットに様々な情報を組み込んだストレートワイヤー法へと発展しています。このエッジワイズブラケットには、スロットと呼ばれるワイヤーをセットする細い溝が付いており、スロットの形態は長方形になっています。この長方形のスロットに、長方形の断面を持つ歯列弓形態のワイヤーをセットすることで、歯を3次元的にコントロールし歯列を整えていくことができます。このエッジワイズブラケットの特徴として、歯のポジションをガッチリと固定できるという点が挙げられるのですが、逆にこの点がデメリットになるのです。つまり、精密な位置に歯を移動するという観点ではよいのですが、歯の移動に伴う摩擦力が大きいという点ではデメリットとなってしまうのです。摩擦力に打ち勝つような力をワイヤーに与えると患者さんには痛みが強くでてしまうのです。エッジワイズブラケットの最大の課題である歯根の移動を行うための歯体移動は移動の初期段階から最終歯軸へ向けて最小限の移動を達成させるための非常に良い方法でした。しかし、歯体移動を行うが故に多大な矯正力が必要となり、ヘッドギアーなどの顎外装置が必須でした。また、抜歯も必要な場合が多くありました。矯正力を小さくするために最近では、デーモンシステムに代表されるようなセルフリゲーションシステムによる弱い力で歯を移動することができるブラケットが流行するようになりました。ただし、このセルフリゲーションシステムの場合は、確かに歯を移動する力は弱いのですが、ワイヤーとブラケットの間に大きな空隙(あそび)があるので、きっちりとした歯のポジショニングが難しくなり、ある程度の位置へ移動したところで妥協することになります。このような問題を解決したブラケットがティップエッジブラケットです。ティップエッジブラケットはエッジワイズ法由来のブラケットではなく、ベック法由来のブラケットであるといえます。そのため日本の矯正歯科医はこのブラケットを使用することにかなりの抵抗感があるようです。欧米の矯正歯科医は最近になって、ティップエッジブラケットに変更していっているようです。

●歯に優しいティップエッジ・テクニック ティップエッジ・テクニックでは、従来のエッジワイズ・テクニックから発想を転換して、歯体移動ではなくあえて傾斜移動を採用することにより、大臼歯の固定源の消失(アンカーロス)が非常に少なくなり、抜歯症例の頻度が減少したり、第一小臼歯に変わり第二小臼歯が抜歯の対象となることが多くなりました。また、初期の段階での歯列のダイナミックな移動と、ほとんど痛みのない歯の移動が短期間で達成されます。初期段階のフリーティッピングの時期から最終段階における詳細な歯根のポジショニングの時期まで、1本1本の歯が単独で移動するということがエッジワイズ・テクニックとの最大の違いである。すなわち隣接歯に移動の反作用が加わらないのである。歯の移動に要する矯正力が小さいため、顎間ゴムの力が小さくてすみ、患者さんは食事中でさえ無理なく顎間ゴムを装着し続けることができるので、機能的矯正装置と同様な顎の発育促進効果も現れます。ティップエッジ・ブラケットの特徴を要約すると以下のようになります。
 ①治療期間が短い
 ②固定源のロスが少ないのでヘッドギアーなどの顎外固定装置が不要
 ③隣在歯への反作用がない
 ④歯牙が傾斜するとブラケットスロットが拡大(一般的なエッジワイズブラケットの場合は、
  ブラケットスロットが縮小して摩擦力が大きくなる)するので、ワイヤーとブラケット間の
  摩擦が非常に少ない⇒歯牙が傾斜してもワイヤーがたわまない
 ⑤傾斜した歯牙を直立させるときには、逆にブラケットスロットが徐々に縮小するので、
  トルクが徐々に加わり、患者さんは痛みを感じない。また、ワイヤーの交換回数が減る。
また、ティップエッジ・ブラケットはリガチャーワイヤーを使用せず、エラスティックのみで主線を固定するのでチェアータイムを大幅に短縮することができます。

●ティップエッジ・テクニックとエッジワイズ・テクニックの比較

  ティップエッジ・テクニック エッジワイズ・テクニック
矯正力
痛み
ブラケットの大きさ
移動様式 傾斜移動 平行移動
前歯部の歯列改善
バーティカルスロット あり なし
ディープトンネル あり なし
1歯ずつのコントロール 容易 困難
大臼歯の予期せぬ移動
小臼歯抜歯の可能性
結紮方法 ゴム ワイヤーとゴム
口内炎
歯根の吸収
顎外矯正装置 不要
ワイヤーの交換回数
治療期間
1回の診察時間
実施している歯科医院数
ミニインプラントとの相性 普通
総合評価 ☆☆☆

中学1年生男子:上下顎叢生(ガタガタ)、過蓋咬合、反対咬合、鼻閉塞、非抜歯希望

当院での矯正治療

中学1年生の男子で、上下の前歯がガタガタ(叢生)で咬み合わせが深く下の前歯がほとんど見えない状態です。左側の側切歯は反対咬合になっています。鼻炎があるためにいつも口呼吸をしています。
3D矯正装置を使って下顎から矯正治療を開始しました。ある程度下顎の歯列がよくなったところで上顎の3D矯正治療を開始しました。上顎の歯列拡大を行ったところ、徐々に鼻呼吸ができるようになりました。
1年10ヶ月後に3D矯正治療を終了してワイヤー矯正を開始しました。その5ヶ月後にはワイヤー矯正を終了し、歯列を安定させるための取り外し式の保定装置(リテーナー)を使ってもらっています。

中学2年生女子:下顎叢生(ガタガタ)、過蓋咬合、前かがみ、非抜歯希望

当院での矯正治療

中学2年生の女子で、下の前歯がガタガタ(叢生)で咬み合わせが深いため下の前歯が上の前歯で完全に見えない状態になっています。 下あごが後ろにずれているために呼吸がやりづらくなり口を開けて呼吸をする悪い癖が時々現れます。口を開けているため姿勢が前かがみになっています。
まず最初に3D矯正装置を用いて歯の裏側から歯並びを整えていきました。9ヶ月後には咬み合わせが浅くなったので、ブラケット&ワイヤー矯正に移行しました。
それから1年2ヶ月後には歯並びがきれいになったので矯正装置を除去して、取り外し式の保定装置(リテーナー)を使ってもらい自宅でセルフケアしています。
楽に鼻呼吸ができるようになり、姿勢も良くなりました。歯並び・咬み合わせをよくすることは、全身の健康につながります。

20代女性:上下の前歯部がガタガタでキレイにしたい。非抜歯希望。

当院での矯正治療

上下顎に、ティップエッジプラスブラケットを装着して矯正治療を開始。
6ヶ月後にはキレイな歯並びになって、奥歯の咬み合せも安定しているので、ブラケットを外して、上下ともに取り外し式のリテーナーを使用してもらっています。
6ヶ月ごとの定期検診で歯並びの状態とお口のクリーニングをして、経過観察しています。

ティップエッジ・テクニック治療前後比較

ミニインプラントを用いて下顎歯列全体を後方移動して、非抜歯で正常被蓋に改善した症例


     

 審美ブラケット

審美ワイヤー

 審美ブラケット

メタルワイヤー

 メタルブラケット

メタルワイヤー

 ブラケットとワイヤーも年々進化を遂げ、目立ちにくく痛みの発生が少なくなってきています。当院ではTip-Edge矯正大阪マスターコースを主催している宮島邦彰先生(ハーバード大学歯学部大学院教授、セントルイス大学矯正科臨床教授)が推奨している“Tip-Edge ブラケット”を主として使用しています。 宮島邦彰先生は、アメリカのセントルイス大学とハーバード大学で長年に亘りTip-Edgeブラケットを使って治療をされていました。Tip-Edgeブラケットを使うことで、従来の方法に比べて、痛みが少なくしかも治療期間が短縮されます。また、個々の歯を微妙にコントロールすることができるので仕上がりがとても綺麗になり、安定感が増します。さらにミニインプラント(矯正用インプラントアンカー)を使用することで 歯の移動様式が簡素化され、従来のような複雑な装置を使うことが少なくなりました。過去に矯正相談を受けたことがあり、4本抜歯での矯正になると言われた症例やヘッドギアやチンキャップが必要と言われた症例においても、Tip-Edgeブラケットとミニインプラントを併用することで非抜歯治療が可能になったり、顎外装置の使用が不必要になることがあります。Tip-Edgeブラケットも改良がすすみ、現在ではディープトンネルを有するTip-Edge Plusブラケットを使用しています。
  当院では、治療の各段階において宮島先生に診断していただき診療方針を決定しています。


※矯正相談は平日および第二・第四土曜日に実施しています。30~60分の時間を確保して行ないますので、完全予約制となっております。虫歯や歯肉炎の検査、レントゲン撮影などを行いますので、保険診療代が必要となります。


中学生からの矯正に関するQ&A Q.むし歯や歯周病にかかっていても矯正できますか?
むし歯や歯周病がある場合は、先に必要な治療を済ませてから矯正歯科治療を開始します。小さなむし歯であれば矯正治療をしながらでも治療ができます。

Q.小学生と中学生では、矯正の方法が違うのですか?
大きな違いは、乳歯が残っているかどうか、顎の骨の成長が続いているかどうかという点です。小学生の場合は、乳歯が抜けたスペースや顎の成長により生じたスペースを利用して歯並びをきれいにすることが比較的簡単です。中学生以上になると、歯はほとんどが永久歯に生え換わっていて、顎の骨の成長もあまり期待できないので、永久歯を抜歯して矯正治療を行うケースが増えていきます。小学生は歯ブラシを完璧に行うことが難しいので、基本的にはブラケット装置を使用せず、取り外し式の装置を使用します。逆に中学生以上は、ほとんどの症例でブラケット装置を使用します。

Q.食事や歯磨きは、いつもとどう違いますか?
取り外し式の装置の場合は、普段と全く変わりません。ブラケット装置の場合は、装置をつけた当初は食材を小さく切ってゆっくりと食べるようにしてください。慣れてくると普通のメニューでも大丈夫になります。ただし、ガムやキャラメル、おもち、もやしなどは控えるようにしたほうがいいでしょう。歯磨きに関しては矯正治療前に徹底的に歯ブラシ指導を行います。普通の歯ブラシ以外に歯間ブラシも使用します。

Q.中学生でもマウスピース矯正ができますか?
11~16歳くらいであればインビザライン・ティーンで治療をすることができます。

Q.抜歯せずに治療できますか?
できる限り抜歯をしない方針ですが、症例によっては抜歯が必要になる場合があります。顎の大きさを拡大したり、歯列を拡大しても歯を並べるスペースが確保できない場合には抜歯が必要になります。

Q.矯正治療で健康な歯を削ることがあると聞いたのですが、どうなんでしょうか?
歯が並ぶスペースが足りない場合で、抜歯をするほどではないけれども隙間をある程度作らなければならないときに歯をほんの少し削ることがあります。また最終段階で、上下の歯のかみ合わせを調整するために歯を少し削ることがあります。

Q.何歳まで矯正治療ができますか?
年齢の制限はとくにありません。ただし、歯ぐきが健康であることが条件です。歯周病の改善のために矯正治療(歯周矯正)を行うこともあります。

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