1966年にOffenbacherら(アメリカ)は、『妊娠中に歯周病になると、早産や低体重児出産の
リスクが高まる』
という報告を最初にしました。米国での調査では、歯周病の妊婦はそうでない人
に比べて早産・低体重児出産のリスクが約8倍高いという結果がでています。

歯周病と早産や低体重児出産のリスクの関係については、次のような事が考えられています。

①口の中に歯周病原細菌が増えると、免疫細胞から血液中に炎症性サイトカインという情報伝達物質
が産出され、その刺激でプロスタグランジンという物質の分泌が促されます。プロスタグランジンに
は子宮を収縮させ陣痛を引き起こす作用があることから、早期に頸管熟化と子宮収縮が引き起こされ、
その結果、早産につながるというものです。

②産科器官への歯周病原細菌の直接感染が考えられます。このことは、動物モデルを用いた研究にお
いて、歯周病原細菌を感染させると、胎盤や胎児に伝播することが確認されています。

歯周病予防で、早産や低体重児出産のリスクを減らしましょう!