経済産業省は、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の見解として、次亜塩素酸水として販売されている製品は、製法(電気分解、混和等)や原料が明記されておらず、液性をpH値によって明記しないものも多く、安全性も根拠不明なものが多いとして、安全性が不明な次亜塩素酸水での噴霧除菌は控えるよう、注意を促しています。ネットで販売している次亜塩素散水の中には、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を水で希釈したり、酸でpHを調整したりしたものもあるので空中噴霧すると危険なことがあります。

 当院で使用している医療用次亜塩素酸水(POICウォーター)は院内の設備で生成しています。製造原料・製造方法・保管方法などは株式会社エピオスが定めるルールを遵守しているため、空間噴霧しても問題がないことを確認しています。

正しい電気分解法で作られた次亜塩素酸水を使用した場合の噴霧除菌に関しては、岡山大学医学部の研究および北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの研究で、その効果と安全性が確認されています。

『ラットにおける噴霧弱酸性次亜塩素酸水吸入による血液一般及び生化学値に及ぼす影響』三宅真名, 那須玄明, 山下光治(エイチ・エス・ピー), 倉林譲(岡山大医 動物実験施設)
『次亜塩素酸水(pH5.5、有効塩素濃度40ppm・電気分解方式による)の新型コロナウイルスに対する不活化に関する実証試験』玉城英彦(北海道大学名誉教授)、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター