2013・01・17朝日新聞朝刊より

ミカンをよく食べると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を予防できるらしいことが、果樹研究所の杉浦実主任
研究員らの研究でわかった。ミカンを黄色くする色素であるβクリプトキサンチンが、骨を増やしたり、減
少を抑えたりしていると考えられる。20日付米科学誌プロスワンで発表した。 女性が閉経してホルモンの
バランスが変わると、骨粗鬆症にかかりやすくなる。一方、杉浦さんらが温州ミカンの産地の一つ、浜松市
の三ケ日町地域で行ってきた研究で、ミカンを多く食べる女性は患者が少ない傾向もわかっていた。 そこで、
この地域の閉経後の女性212人で、βクリプトキサンチンの血中濃度と骨粗鬆症の関連を調べたところ、
ミカンを毎日4個食べることに相当する血中濃度の人は、ミカンを食べない日がある人よりも、骨粗鬆症に
かかるリスクが92%低いことがわかった。 果物などに含まれる色素の骨粗鬆症予防効果が明らかになった
のは世界で初めてという。

但し、ミカンを食べ過ぎると歯が溶ける(酸蝕症)危険性が増すのでほどほどに。