親知らずは、全ての人にあるわけではありませんが、生えていることによってトラブルが起こりやすく、抜歯をするケースも多々あります。抜歯をすることでトラブルは回避できますが、それによって噛み合わせに変化が生じることがあります。

 

親知らずの生え方とは?

親知らずは、第三大臼歯または智歯と呼ばれ、上下左右に4本ずつあります。親知らずの有無は、レントゲン撮影によってわかります。

親知らずは、全て真っ直ぐに生えているわけではありません。上下左右きれいに4本ずつ生えているケースや、レントゲン写真で存在は確認できるものの歯ぐきに埋まっているものや、半分だけ顔をだして生えているものなど様々です。半分だけ顔を出している「半埋伏」、真横に向いて隣の歯を押している「水平埋伏」と呼ばれます。

 

親知らずによるトラブル

親知らずはいちばん奥に生えているため歯磨きが非常に行いにくく、トラブルが起こりやすい歯です。代表的なトラブルはむし歯が最も多く、磨き残しによりプラークが溜まり、そこからむし歯になってしまうケースが非常に多く見られます。親知らずだけでなく、隣の第二大臼歯がむし歯になってしまうなど、むし歯によるトラブルが最もよく見られます。

次いで多いのが、親知らず周辺の歯ぐきが腫れる「智歯周囲炎」です。これも磨き残しにより歯ぐきが炎症を起こして腫れてしまいます。疲れたときなどにもよく起こるようです。腫れが大きくなると口を開けるときに顎に痛みが出てきて、食事がしにくくなります。

それ以外にも、親知らずが隣の歯を押して痛みを感じることもあります。むし歯ではないのに他の歯に痛みを感じる場合、親知らずが原因となることもあります。

 

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抜歯することで噛み合わせが変わってしまうことも

親知らずが原因で起こるトラブルは、抜歯することにより改善が可能です。というのも、親知らずは別になくても差し障りがない歯だからです。しかし、親知らずを抜歯することで噛み合わせが変化してしまうケースがあります。これは、親知らずの根の形態によることが考えられます。抜歯をするとき、根が曲がっているとすんなりと抜けないことがあります。抜き方によって隣の歯が内側へ曲がってしまうことが稀に起こるため、これまで噛み合っていたのに噛み合わせが変わってしまったと考えられます。

せっかく抜歯をしても、肝心の噛み合わせがおかしくなってしまうと、顎などにも影響が出てしまうこともあります。そのためすぐに抜歯をせず、むし歯治療などを行って保存することも少なくありません。

親知らずの抜歯によって噛み合わせがおかしくなってしまった場合、歯列矯正が必要かどうかは担当医の判断によります。まず親知らず周りに汚れを溜めないよう、歯磨きをしっかりと行いましょう。

 

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