6月4日から10日は、歯の健康週間です。むし歯や歯周病などから歯やお口の健康を守るためには、普段から口腔内のコンディションを把握しておかなければいけません。特に歯周病は痛みをあまり感じないまま症状が悪化するため、注意が必要です。今回は、歯周病のサインについて改めてお話をいたします。

歯周病の自覚症状はなくても、サインは出ています

歯周病はむし歯と違い、痛みがあまり出ません。むし歯の場合、症状が軽くても穴が開いている、少ししみるなどの症状が出るため、気づきやすいのが特徴です。

しかし歯周病の場合、食事中の痛みなどをあまり感じません。そのため歯周病になっていても気付かないことが多く、気が付いた時にはかなり症状が進行していることがほとんどです。

自覚症状がないことから気づきにくい歯周病ですが、実は歯周病であるサインは出ているものです。そのサインとは・・・

・歯磨き時の出血

・歯肉が赤くなり、腫れている

この2点は歯周病の代表的な初期症状です。歯肉炎も同じような症状が起こりますが、歯肉炎が悪化すると歯周炎(歯周病)へ進行してしまいます。

 

歯周病チェックリストはこちら

 

悪化すると全身の健康が脅かされることも

歯周病は「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」「サイレント・キラー(静かなる殺し屋)」とも言われており、静かに静かに病気が進行していきます。気が付けば歯ぐきの腫れと出血だけでなく、歯周病菌によって歯槽骨が吸収され、歯を支えられなくなってしまいます。その結果歯を保存することができず、歯を失ってしまうことになります。

そしてそれ以上に怖いのが、全身の病気とかかわりがあることです。むし歯もそのまま放置すると、虫歯菌が血管に入り込んで蜂窩織炎などを引き起こすことがありますが、歯周病の場合、糖尿病や脳梗塞など、生活習慣病をhき起こす可能性があることが報告されています。特に糖尿病に関しては、歯周病と相互関係にあり、糖尿病の人は歯周病になりやすく、歯周病の人は糖尿病リスクが高まるとも言われています。

歯周病治療にも!当院のレーザー治療についてはこちら

 

毎日の歯磨きと定期検診で、お口の健康を維持しましょう

歯周病を防ぐための基本は、毎日の歯磨きと定期検診です。お口の中だけでなく、全身の健康にも深く関わる歯周病のサインを、普段の歯磨きから見逃さないようにすることが大切です。6月4日から10日までは歯の健康週間です。日本人の平均寿命は世界から見ても長寿王国と言われていますが、残念ながらお口の健康に関しては、先進国に遠く及びません。歯の健康週間デーからお口の健康を見直し、予防に努めましょう。