あなどるなかれ!世界で一番疾病率の高い感染症

 

最近よく耳にする「歯周病」。

病気といっても虫歯のように痛くなったりするイメージもないし、歯が腫れたり、出血する程度?なんて思っている方がいたら、要注意です。

歯周病は2001年の時点で、ギネスに「人類史上最も感染者数の多い感染症」として認定されるほど。”全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない”とまでいわれています。

 

 

痛みを感じたときにはもう重度!?

 

歯を磨くと出血したり、歯が浮いたような感じがするのは、初期~中程度進行している可能性があります。

 

中~重度になると、歯ぐきがときどき腫れて痛む、歯茎から血が膿がでる、口臭が気になる、冷たいものを食べると歯がしみる(知覚過敏)症状が表れます。

 

歯周病とはその名の通り「歯の周囲の疾患」。最終的には、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が溶けて、歯を支えられなくなり、歯が抜けてしまいます。

 

 

 

どうやって治療するの?

 

歯周病の初期症状は、ほとんど痛みもなく気づきにくいのが特徴です。

 

最初のうちは歯ぐきが腫れたり、出血しても自然とおさまるので、「治った」と思われがちです。

 

正直なところ「歯ぐきから血が出たから歯医者に行こう」とは、なかなか思わないですよね。

 

しかし、歯周病は治療以外で「治る」ことはありません。

 

歯周病は「歯周病菌」と呼ばれる細菌が原因です。

 

治療方法は、お口の中にいる歯周病菌が発症しない程度まで徹底的に除菌を行うこと、そして再び増殖しないようにお口の中を継続的に管理していくことが必要です。

 

まずは医師による検診、歯周ポケットの検査、口腔内の状態を診察します。

その上で、デジタルレントゲン写真で骨の様子も観察、細菌数の検査もします。

 

歯周病の程度にもよりますが、歯周病を治し歯周組織が再生するまでに数ヶ月~1年ほどかかります。

 

あなたの歯は大丈夫?

歯周病チェックリスト&歯ぐき年齢

 

 

歯周病は予防できる?

 

 

歯周病を予防する最善策は、定期的な歯科検診を受けることです。

歯科検診では、歯の健康状態を確認できるので、初期段階で虫歯や歯周病の治療が始められます。

 

またプロケアでお口の中をクリーニングすることで、自分では落としきれない磨き残しや歯垢を取り除き、歯周病リスクを減らすことができます。

 

みなさんの意識が徐々に変わってきているとはいえ、「予防のために歯科に通う」という習慣がまだまだ一般的ではありません。

 

歯周病と病気の関係についてはこちらをご覧ください

歯周病治療

 

 

40歳までには予防歯科に通おう!

 

歯周病は、もともと口の中に存在する常在菌。
ですから徹底的に除菌をしても、ゼロの状態を保つことは難しいです。

 

しかし腸内の悪玉菌と善玉菌のようにバランスが取れているうちは、そんなに心配する必要はありません。

 

歯周病の自覚症状が表れるのは40~50代が多く、重症になってから歯科に来院されて診断されるケースも少なくありません。

 

この理由のひとつとして、体力の低下や疲労の蓄積、喫煙などの生活習慣などで、身体の免疫力が低下し、細菌への抵抗力も弱くなることで、歯周病(感染症)が進行してしまうことが考えられます。

 

ですから「虫歯がないから歯医者はほとんど行ったことがない」という人も歯周病リスクはゼロではないのです。

 

歯を磨くと出血する、最近歯が腫れていると感じたら、まず歯科受診をしてお口の健康状態を調べてみましょう。

 

現在は、天然歯に近い人工歯や入れ歯などが開発されていますが、天然歯に勝るものはありません。

 

歯の大切さや、口腔内の健康は、失ってからその大切さに気づくことも多いです。

 

予防を行うことで病気の早期発見ができ、定期的なメンテナンスで「当たり前」の「快適な毎日」を長く続けることができます。

 

是非、早めの「予防」を心がけましょう。

 

当院では歯周病治療(歯槽膿漏)にレーザー治療を導入しています。

レーザー治療